自分で推理して、星5つにしてこそ、L.Aノワールの真の面白さがわかる!
ロックスター社の新作ゲーム「L.A.ノワール」が、7月7日ようやく日本でも発売された。世界累計出荷本数は400万本。製作期間はなんと5年。開発人数は1370人。出演した俳優人数は400人。ソフトの総データ数は12ギガバイトなど。
とにかくどれもこれもとんでもない数字が並ぶ本作だが、今までのゲームと違い、一体どこが斬新なのか・・・それは、1940年代のロサンゼルスを徹底的に研究して造り上げた世界と推理サスペンスにある。今回は「L.A.ノワール」の魅力を語っていく。
L.A.ノワールの魅力とはL.A.ノワールから感じられることは、当時のロサンゼルスを本当に歩いているかのような錯覚してしまうほどの作り込みにある。
ロサンゼルスの刑事になって、凶悪な犯罪、難事件を捜査する。今までのロックスターのゲームは、主にギャングや西部のガンマンなど、無法者を焦点に当てていたゲームだったのだが、今回は真逆であり、自由度も高くはない。
箱庭の世界で、好き放題暴れるゲームではなく、そこで起きた事件を自分で解決することを楽しむゲームである。つまり、推理が前提となっている。
そのために、かなり個人の評価が分かれるところだろう。
面白いと感じるのか、そうではないのかは、根本的なゲームへの取り組み方、スタンスの違いから生じてくるためだ。
ハリウッド映画のようなアクションシーンや、銃撃戦を期待した人は、素直に映画を見ることをお勧めする。
L.A.ノワールは、適当に本編ストーリーを進めていけば、20時間ぐらいでクリアできる。大体新作ソフトに7000円払って、わずか20時間でクリアできるなら、2時間ドラマ10本分の計算となる。
もちろん、それ以外にも、路上犯罪、車集め、ランドマークの探索など、色々あるのだが、そういうのを入れても、最近のゲームの長さからすれば短い部類にはいるだろう。
L.A.ノワールを楽しむのに一番重要なのは、「自分で考える」ことにある。関係者の証言が、本当なのか嘘なのかを、相手の表情や言動から、読み取って見破る。
また、自分で見つけた証拠から、事件を自分なりに推理して、答えを導き出してこそ、真の意味で楽しめる。
この二つは車の両輪のような関係で、証拠集めが不十分だと、証拠が足りないために、事件を100%解決に導くことができなくなる。また相手の証言を見破ることでも、新たな証拠や、証言が生まれるので、証言も重要だ。
こうしたことを一つ一つの事件で繰り返していくと、とてもハリウッド映画のようにスピード解決にはほど遠くなる。
しかし、それでいいのだ。急いでクリアして、ストーリーを楽しむコンセプトで、このゲームは作られていない。事件を自分なりに推理して100%解決に導く。それでも謎が残る場合は、伏線と思えば良い。
直感に頼らず、慎重な捜査を進めて行き、事件解決で星5つ評価を得ることの満足度は、ハリウッド映画を1本見たときの評価とは比べ物にならない。自分で謎を解く姿勢の違いで、評価が180度変わってくる。
そして、自分なりの推理を構築して物語を少しずつ楽しめる人間にとっては、このゲームは神ゲーとなるわけだ。
この雰囲気が好きだから購入した。でも、楽しめないと感じた人は、どうか視点を変えて見て欲しい。是非とも、自分で事件を解決することの達成感と満足度を味わって欲しい。
L.A.ノワールに収録されたストーリーは序盤こそ、簡単なのだが、難易度は徐々に上がっていく。容疑者の数、証拠品も増える。そのために推理も複雑になるのだが、解いたときの満足度はさらに高まる。
以上。今回はL.Aノワールの魅力について語った。事件を観るのではなく、自分で推理して解く。その姿勢こそ、このゲームでは求められている。
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