青少年の社会問題化が背景。ベトナム、韓国、中国など
最近、中国の男性がオンラインゲームを3日間徹夜でプレイし続け、その後、死亡したというニュースがあり、オンラインゲームを熱中する若者を中心に悪影響が懸念されている。
法外なアイテム課金の問題もその一つであるが、夜更かし、徹夜でプレイする若者などが増えれば、深刻な社会問題を引き起こしかねない。
最近、アジアの規制事例このような対策は日本より、オンラインゲームの先進国「韓国」では進んでいる。昨年の12月、真夜中に接続を遮断する「シンデレラ法」というものが韓国の国会で提出される見通しだという。
またベトナムでは政府が午後10時以降から午前8時まで禁止する通達を関連業者に出したようだ。指示に従わない業者には営業取り消し処分などの制裁を加えるという厳しい内容だ。
中国では、未成年の子供を持つ親たちは、ゲーム会社に簡単な要請をするだけで、子供がゲームする時間を制限、またはオンラインゲームそのものをできないようにすることもできる。
Point of view
3つの国の事例を出したわけだが、日本より規制が速いのは、韓国や中国でのオンラインゲーム中毒者が増加していることで、すでに死亡事故などが起きているためである。特に、中国ではインターネット利用者の10%(2000万人)以上が中毒者であるという推定されている。
中国、韓国の方は家庭用ゲーム機市場が、違法コピー商品の出回りによって、コンテンツが育たなく、利益を月額課金、またはアイテム課金などで、用意にプレイヤーから収集できることで、ネットゲーム市場は拡大してきた。
オンラインゲームの魅力の一つであるアップデートによる、新しいアイテムや敵、マップ、システムなどの追加に加えて、仲の良い友人同士のチャットや、ギルド加入などのコミュニティもあり、ゲームを中々止めにくい条件が多数揃っている。
死亡するほど熱中するプレイヤーは希であるが、つい夜更かしして、朝、起きられないという経験は、オンラインゲームで遊んだ人には多いのではないだろうか。そうした人々が増えていくことは社会に深刻な悪影響をもたらす。
特に子供への悪影響は深刻だ。中学生が夜更かしして、ゲームで遊んでいるというのは日本でもよく見かける。日本ではそれほど社会問題化されてはいないが、こうした海外の規制事例を参考にして、導入を検討する必要はあるだろう。
もちろん、オンラインゲームの魅力は24時間いつでも遊べることにもある。仕事などで忙しい人が息抜きでプレイしようと思ったら、時間制限があってできなかったでは、中々商売は成り立たない。
韓国でも、このような規制にゲーム業界の反発は強い。しかし、韓国のオンラインゲームを普及させたのは国のインフラ投資である。韓国は国の一大事業として、ITに莫大な投資をしてきた。その恩恵を誰よりも受けているのはオンラインゲーム事業者だ。
しかし、韓国のゲーム事業者は規制に伴う損失を懸念するあまり、国の社会問題などは無視しがちである。一方的な主張を押しつけるだけだ。これでは健全な子供を育てるという義務を放棄しているようにしか見えない。
日本でも、そのうち、オンラインゲームの時間規制については検討されることになるだろう。大事なのは子供の健全なる育成であるという原点に戻って議論することが大切ではないだろうか。
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