権利制限の一般規定も
商業的に違法性があるとは言え、やはりユーザーの支持に厚いソフトダウンロード、ソフトコピーの世界。映画DVDを複製する「リッピング」や、ニンテンドーDSなどのゲームを違法複製する「マジコン」機器は、現時点ではこれといった法整備はされていない。
17日、文化審議会著作権分科会の小委員会が、先述の法規制を推進する旨をまとめた報告書を提出した。近く、分科会全体の報告書にも同様の文章は反映される。これを受けて文化庁は、早ければ通常国会に著作権法改正案を提出する方針を固めている。
また同報告書の中には、「著作権者の利益を不当に侵害しない範囲で無許諾利用を柔軟に認める」といった権利制限の一般規定を著作権法に導入すべきとの内容を含ませている。これは写真や映像に美術品などが偶然映り込む例を想定しているという。ある事情通は「必要な処置」としながらも、「何でも法、法と縛り付ければ解決する問題でもないのでは。コピー防止技術の強化、違法ダウンロードサイトの国家的ブロッキングなど、別の観点から対策に乗り出すべきでは。こうも雁字搦めに攻め入る日本の姿は、まるで超社会主義国家。創作者も息苦しい。」などと複雑な心境を語っている。
[PR]