SCEA社長Jack Tretton氏「いまもなお、高価な操作パネルが、お金のための価値を提供し続けている」

「いまもなお、高価な操作パネルが、お金のための価値を提供し続けている」と、ソニーコンピューターエンタテインメントアメリカ（SCEA）の社長兼CEOのJack Tretton氏は、間近に迫ったNGPと過去のPS3戦略についての議論で強調した。

また、価格設定でプラットフォームを殺そうとは思っていないとも述べている。さらに、Jack Tretton氏は、長期的に見て、ハードウェアに費やすのお金の総額は、全体投資の比較的、少ないパーセントゲージであるという。PS3が発売された当時の値段 60GBモデルはオープン価格59980円、20GBモデルは49980円

PS3が発売された2006年11月11日、当初の価格は60GBが6万円、20GBが5万円という高価な次世代ゲーム機であった。そのために普及はほとんど進まず、日本で百万台を超えたのは2007年の7月15日のことだった。

その時のロイター記事ではWiiの七ヶ月遅れで100万台突破したと述べている。これはPS2と比べても，圧倒的に遅く、高額な価格設定がPS3販売に影響していることは言うまでもない。生産整備の遅れ、Xbox360とWiiの先行発進、さらに高い開発費の影響などでPS3のソフトが揃わなかったこともある。

しかも、このPS3一台を造る製造原価は85,000円とメリルリンチが指摘しており、売れば売るほど赤字になるというのがPS3本体の製造価格であった。これが解消できたのは2010年3月末だといわれている。生産設備、基板の改良などのコスト削減でようやく利益が出る商品となったわけだ。

PS3のアメリカで発売当初は供給不足だった

米国SCEのCEOジャック・トレットンは、2008年1月のGameSpot紙で、2007年北米で苦戦した原因についてこう述べている。

「PS3の最大の失敗は発売開始時の供給不足だった。米国だけで少なくとも100万台の需要はあったが、それに応えることができなかった」

つまり、高額な商品でも需要はあったわけだ。ただ、ソニーがPS3の生産に追いついていなかった。日本でも発売当時、PS3は品不足となり、オークションでの高額な転売が問題となった。

品不足となったことで、転売屋がオークションでPS3を高額な値段を付ける。それでも欲しい人は購入するわけだが、本来の価格より高い値段になるわけだ。

ちなみに「ニンテンドー3DS」の発売の時も、転売屋がたくさんいたようだが、任天堂の初回出荷台数（初回40万、２日で37万の販売）の読み通りの需要であったために、今は3DSが定価割れしても売ろうとオークションにかけられている。

気になるNGPの価格は？

過去のPS3の値段について述べてきたわけだが、ここで「NGP」の価格を予想して見る。

NGPの価格がニンテンドー3DSより、高くなりそうな気はする。つまり25000円以上。PSPが発売された当初の値段は2万円だった。だとすれば「NGP」はいくらになるか。25000～35,000円ぐらいになるのではないだろうか。あくまでも筆者の予測であり、売れる値段としてはこの辺りだと思われる。

これ以上、高くなるとPS2が4万円だったので，少々、買うのが厳しくなる。ロンチソフトも2本ぐらい欲しいので、合わせて最高でも5万円程度で納めて頂けるとありがたい。PS3のような値段になるとかなり難しいだろう。

NGPの価格は様々な予想があるし、おそらく、E3で価格と発売日が発表されると思われるが、このNGPが楽しみなことは間違いない。値段設定はともかく、ソニーの戦略がこれから試されるわけだが、日本でのPSPとPS3の巻き返しは今年から始まったばかりだ。どうなるか一ゲームファンとして注目していきたい。



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