禁止表現にあたる視覚的描写が1箇所修正のため。例の黒人差別発言とも取れる場所か。
スクウェア・エニックスから9月8日発売予定だったサイバーパンクアクションRPG「デウスエクス」が発売まで残り2日というところで延期となったことがわかった。
延期の理由スクウェア・エニックスによると、延期の理由は、日本の審査機関で禁止表現にあたる視覚的描写が1箇所あったためという。発売日が10月予定となってしまい、新たな発売日は後日発表という形になった。
デウスエクスを楽しみにしていたゲームファンには残念な知らせとなったわけだが、同じ日にバンダイナムコの看板ソフト、テイルズオブエクシリアも発売されるのでこっちのほうで遊んで見て欲しい。
Point of view
すでに海外で発売されてるデウスエクスだが、最近になってある一部の描写が黒人差別だとして、米国の大手メディア、タイムズのニュースに取り上げられたことがある。
このような記事が書かれたことで、様々なゲームニュースに取り上げられたのだが、これについては賛否両論があると思われるし、日本人には理解しにくい感情かもしれない。
ただ、どれが差別なのかと言われても個人的な見解を記者が述べているだけであって線引きが難しい。この描写であったのはストリートで黒人がゴミを漁って俗語を喋っているだけに過ぎない。
だが、アメリカの歴史を紐解くと実はこれは誤りではないか。なぜなら、多くの黒人が使った英語は「アメリカ合衆国の文化」として捉えられてるからだ。
ブルース、ジャズ、ファンク、ラップなどの音楽は「アメリカ合衆国の黒人音楽」とイメージがあるかもしれないが、それらの音楽は強制的に離散の体験をさせられた人々が、出会いや別れ、苦しみと喜びを通じて造り出し、後の世代へと伝えていった文化の一部である。そうした音楽にも俗語は多数含まれている。また、これらの感動的な音楽が産まれた場所は主にストリートである。
アメリカの歴史を紐解けば、こうしたアメリカ文化の一部を垣間見られるのだ。それを差別的な表現と主張するのはあまりにも個人的な見解ではないだろうか。
話がずれてしまったが、デウスエクスはそうした差別的な表現を助長するゲームではない。こうした風に捉えられてしまったのは残念であるが、当事者ではないとわからないこともある。
誰の意見が正しいというわけではないが、ここには表現の自由が含まれる問題も出てくるので、単純に正解が出るわけではない。延期されてしまったが、10月に発売されるということで、正式な発売日が決定したら知らせたいと思う。
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